過労死のNHK職員遺族「なぜまたこのようなことが」 コメント全文
2022.09.02
NHKに勤務していた40代の男性職員(記者)が2019年に死亡し、このほど労災認定された件で、男性の遺族が2日、コメントを発表した。以下はコメントの全文。
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今般、夫の死亡と生前の長時間勤務との間の関連性が認められ、労災認定の知らせを受けました。今はまず、私たちの主張が認められてほっとしています。
長年厳しい報道の現場に身を置き、誇りをもって懸命に働いてきた夫ですが、可愛がっていた幼い子どもを残し、突然人生が終わってしまった夫の心情を考えると今も胸が張り裂ける思いです。
NHKでは同じ職場で過去にも同様のことがあり、どうしてまたこのようなことが起きてしまったのか、大変悔やまれます。生前夫は、「自分より働いている人がNHKにはたくさんいる」とよく言っていました。私自身も、夫を守ることができず自責の念に堪えません。
職員の皆さんは、“人々の命と暮らしを守る”という高い組織理念のもと、必死に働いていると思いますが、職員の命を危険にさらすほどの勤務を認めてきた組織の風土から改めて見直し、今後は職員やその家族の人生や幸せを軽んじることのない団体に生まれ変わることを切に願っています。
残された私たち家族は、生活の拠点を移し新しい環境でそれぞれ頑張っています。どうかそっとしておいて頂きたいと思います。
最後に、私たちがここまでやってこられたのは、多くの方々に助けて頂いたからこそです。改めて感謝を申し上げます。ありがとうございました。
2022年9月2日 遺族代表