英女王死去、世界から哀悼と称賛の声-激動の時代に普遍的価値を体現

2022.09.09

(ブルームバーグ): エリザベス英女王の8日の死去を受け、世界各国の首脳から哀悼の意の表明が相次いだ。70年余りという最長の在位期間を通じて、度重なる戦争や感染症のパンデミック(世界的大流行)、他の危機に直面する世界に示した女王の変わらぬ志操堅固ぶりに多くの首脳が言及した。

バイデン米大統領は声明を発表し、エリザベス女王が「一つの時代を築いた」とした上で、女王は「絶え間なく変化する世界にあって、何世代もの英国民にとって癒やしと誇りの源、不動の存在であり続けた。70年という歴史的な在位は、人類の未曽有の進歩と人間の尊厳の前進という時代の証人そのものだった」と称賛した。

フランスのマクロン大統領も「女王陛下は70年余りにわたり英国の連続性と統合を体現された。その国と世紀を永遠に象徴する親愛なる女王陛下、フランスの友人の記憶を私は忘れない」とツイートした。

イタリアのドラギ首相は「危機に際して安定を保証し、絶え間なく激しく移り変わる社会にあって伝統的な価値観の存続を可能にした」と振り返った。

スコットランドのバルモラル城でエリザベス女王から6日に任命されたばかりのトラス新英首相は、女王の死去に伴い長男のチャールズ皇太子が「チャールズ3世」として新国王に即位したと首相官邸で発表し、英国の国歌になぞらえ「神よ国王を守りたまえ」と発言した。

オバマ元米大統領は「じっくりと耳を傾け、戦略的に考え、かなりの外交的成果に貢献した」と声明でエリザベス女王への賛辞を寄せ、トランプ前米大統領は「女王陛下の惜しみない友情と偉大な知恵、素晴らしいユーモアのセンスを決して忘れない」とコメントした。

原題:Queen Is Mourned Globally as Stabilizing Force Amid Turmoil (1)(抜粋)

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