高橋克実、36歳でバイトしながら出演したドラマ『ショムニ』。共に演じた伊藤俊人さんは「今でも特別で大切な存在」

2022.09.14

1998年、36歳のときに出演したドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)の寺崎人事部長役で一躍注目を集めた高橋克実さん。

『フルスイング』(NHK)、『確証~警視庁捜査3課』(TBS系)、『オールドルーキー』(TBS系)、『劇場版ラジエーションハウス』(鈴木雅之監督)、舞台『女の一生』など多くのドラマ、映画、舞台に出演。俳優としてだけでなく、『トリビアの泉~素晴らしきムダ知識~』(フジテレビ系)の司会や『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)などでキャスターとしても活躍することに。
『ショムニ』の現場はアドリブ三昧

高橋さんは『ショムニ』出演当時まだアルバイトをしていたと語る

『ショムニ』シリーズでは、高橋さん演じる寺崎人事部長と伊藤俊人さん演じる部下・野々村人事課長の息の合った掛け合いも話題に。

-『ショムニ』で広く知られることに-

「そうですね。『ショムニ』は、間違いなく俳優としてのターニングポイントになった作品です。5年間で3シリーズあったんですけど、街で声をかけられるようになったのは『ショムニ』が最初ですね。シリーズが始まったのが36歳のときでしたが、当時はまだバイトをしていました。

事務所に入ったのが32歳で、ドラマに出るからには『何かを残してこい』とずっと言われていたんですけど、大概は1シーンくらいの出番です。ポンと行って、それですぐに終わっていましたから、残すも何も(笑)。

でも、『ショムニ』以降は、だんだん仕事が続くようになってきて、それがまず驚きでしたが、本当にうれしかったですねえ」

-伊藤(俊人)さんとの掛け合いもおもしろくて毎回楽しみでした-

「伊藤ちゃんとは同じ新潟出身だったんです。行きも帰りも電車が同じで、二人とも時間もいっぱいあったので、一緒に何度も何度も稽古をしていました。

ドライリハーサルで、放送では絶対に使わない下ネタやアドリブをバンバン入れたりしていたら、ものすごくスタッフにウケたんです。だんだんドライだけを目当てに他から見学に来る方も増えたりして(笑)。

子どものときから人を笑わせることが好きだったから、そんな反応がうれしくて、張り切ってリハーサルをやっていました。あのやりとりは、伊藤ちゃんと二人一緒だったからこそできたこと。まさか早くに亡くなってしまうなんて思ってもいませんでした。今でも伊藤ちゃんは僕にとって特別で大切な存在です」