回しやすい「つまみ」考えイグ・ノーベル賞 日本人の受賞16年連続

2022.09.16

 人々を笑わせ、考えさせた業績に贈られる「イグ・ノーベル賞」の発表が15日(日本時間16日)あり、つまみを回すときの指の使い方を研究した千葉工業大学の松崎元(げん)教授(デザイン学)らが「工学賞」に選ばれた。日本人の受賞は16年連続だ。

 受賞した研究は、松崎さんが約20年前に大学院生として初めて取り組んだもの。発端は、回すタイプの水道の蛇口のハンドルだった。同じ大きさでも、指をかける溝の数が異なるなど、さまざまなデザインのものがある。松崎さんは、どれが一番使いやすいのか、気になった。

 研究では、つまみを模した直径が異なる木でできた円柱を用意。学生たちに、全ての円柱をつまんで回してもらい、指の動きを動画撮影した。

 その結果、つまみをつかむ瞬間に使う指の本数は、多くの人が直径10~11ミリで2本から3本に、直径23~26ミリで3本から4本に、直径45~50ミリで4本から5本に変わることが分かった。

 また直径と、使う指の位置が合った溝がついたつまみは、使い心地の評価が高いことも確かめた。