東京メトロ白金高輪駅硫酸事件 花森弘卓被告(26)が起訴内容認める 東京地裁
2022.09.20
東京メトロ・白金高輪駅で大学の後輩に硫酸をかけて重傷を負わせた罪などに問われている26歳の男の初公判が開かれ、男は「間違いないです」と起訴内容を認めました。
大学生の花森弘卓被告(26)は去年8月東京・港区の白金高輪駅のエスカレーターで、会社員の男性(当時22)に硫酸をかけて顔などにやけどをさせて全治3か月の重傷を負わせた罪などに問われています。
被害者の男性は学生時代に花森被告と同じ琉球大学のサークルに所属し、1学年下の後輩でした。
きょうの初公判で、花森被告は裁判長から起訴内容について問われると小さな声で「間違いないです」と認めました。
検察側は冒頭陳述で、花森被告が仲間から「いじられキャラ」と認識されていたことを紹介。大学生活でトラブルがあったことを指摘しました。
一方、弁護側は、花森被告が生育過程で環境の変化に対応できず、コミュニケーションがうまくとれないことなどがあったと指摘。
その上で弁護側は、花森被告が3年時に大学を休学し実家に戻って一人暮らしをしていた際、親族から家の管理状態を心配され、“不審者に入ってこられる”と注意を受けたことを紹介。
「不審者を被害者らと結びつけて想起し、被害者らが自分を探し出して殺そうとするかもしれないと不安に思うようになった」と説明しました。
法廷では検察側が、現在も顔などにやけどの痕がのこり左目が白くかすむなど後遺症が残る被害者の男性について、次のような供述調書も読み上げました。
〈被害者の男性〉
「被告をいじったり、ちゃかしたりしたことはあったが、大学生同士のよくあるやり取りだった」
「硫酸をかけられるほどのことをしたと思っていません」
裁判では今後、被告人質問などが行われる予定です。