河野太郎消費者相、電力4社から異例聴取 不祥事でも電気代値上げで

2023.02.14

 河野太郎消費者相は13日、家庭向け電気料金の値上げを経済産業省に申請している大手電力4社からヒアリングした。値上げの認可過程での聴取は異例だ。大手電力はカルテル疑惑など不祥事続きで、値上げに対する批判は強い。河野氏は経産省に対し、引き上げ幅の抑制を求める考えだ。

 聴取の対象は東北、中国、四国、沖縄の4社。社長ら幹部が出席し、非公開で実施された。報道陣に公開された冒頭、河野氏は「世界的に石油・ガス価格が上昇はしているが、消費者庁としても、値上げについて色々コスト(削減)をやっていただいているか、しっかり見極めなければいけない」と述べた。

 4社は4月以降3~4割の値上げを申請しており、経産省「電力・ガス取引監視等委員会(電取委)」が審査している。経産相が認可する前に、消費者庁と協議する必要があるが、今回の聴取は「協議の前段階のヒアリング」(消費者庁)との位置づけだ。