「かみさまのばか」読み返した作文 思い出す亡き祖母の笑顔 阪神大震災26年

 1995年、小学2年生だった男児が大好きな祖母を亡くした。男児は読書感想文の課題図書「おばあちゃんがいるといいのにな」(ポプラ社)の主人公に自身を重ね、語りかけるように思いを作文につづった。

 <かみさまのばか。ばあばはいつもやさしくて大すきだったのに、どうしてつれていったんだ>

 親戚の家で枕経をあげてもらう小さなお通夜で、親類の大人たちは「焼死で顔も見分けがつかん人もおる。けがもなく、きれいな顔で良かった」と話していた。でも、男児はそうは思わなかった。

 <「ばあば」ってよんだらへんじをしてくれそうだったよ。「きれいな顔でよかったね」ってみんなが言ったけどぼくはけがをしていても生きていてほしかったよ。……かみさまのばか。じしんなんか、かみさまなんか大きらいだ>

 男児は34歳となり、今も「大好きだったおばあちゃん」の笑顔を鮮明に覚えている。17日、祖母を奪った阪神大震災から26回目の朝を迎えた。

Yahoo!ニュースより
https://news.yahoo.co.jp/articles/8c9f94310f7649eb98f0d5fef8a7041b8116249b