ロシア軍〝弾切れ〟目前 年明けにも備蓄尽き…ウクライナに全土奪還される可能性 イランや北朝鮮からの供与なく軍の士気低下も

2022.12.14

ロシアのプーチン大統領が主導したウクライナ侵攻がいよいよ行き詰まってきた。ロシアが一方的に併合を宣言した東・南部4州の5割超が奪還され、軍の砲弾は年明けにも備蓄が尽きるとの分析も出ている。対するウクライナは「全土奪還」へ意気軒高だ。

「ウクライナ軍はすぐそばまで来ている」。ロシアが併合を宣言した南部ザポロジエ州メリトポリのフョードロフ市長は13日、中心部で爆発があったと通信アプリで明らかにしたうえで、ロシア側を挑発した。メリトポリはロシア軍の物流拠点で、2014年にロシアが併合したクリミア半島の「玄関口」に当たる。

英国防省は、ロシアが侵攻開始以降に制圧した地域の54%をウクライナが奪還したとの見解を示した。ロシア軍が支配地域を制圧できるほどの軍部隊を編成するのはほぼ不可能で、今後数カ月で大きく前進する可能性は低いと分析する。

米高官は、約10カ月に及ぶ侵攻でロシア軍の砲弾やロケット弾の備蓄が尽きつつあり、40年以上前に製造された古い砲弾を使う可能性があると述べた。ロイター通信が報じた。古い砲弾に頼らず、イランや北朝鮮からの供与もないまま現在のペースで攻撃を続ければ、来年初めには使用可能な砲弾の備蓄が尽きるとの見方を示した。

ロシア軍は士気低下も指摘されるが、ウクライナの独立調査機関「レイティング」は13日、クリミア半島や東部ドンバス地域(ドネツク、ルガンスク両州)の一部を含む全土奪還を「勝利」と認識する人が85%に上ったとの世論調査結果を発表した。侵攻直後の今年3月から11ポイント上昇した。

ロシアとの和平合意締結に賛同したのは8%にとどまった。ロシアの攻撃で大規模な停電が相次いでいるウクライナだが、国民の結束は引き続き強いとみられる。