田んぼリンク凍らない 風物詩に異変…管理者、30年で「初めて」
福島県川俣町山木屋地区の冬の風物詩に異変が―。冬に冷え込む同地区の気候を生かした天然リンク「絹の里やまきやスケートリンク」(通称・田んぼリンク)に暖冬の影響が出ている。リンクを管理する大内秀一さん(71)は「こんなに凍らないのは初めてだ」と驚いている。
例年は一面に氷が張り、スケートを楽しむ子どもらでにぎわうが、今年は景色が一変している。現在、大半は水が張っているだけでリンクとは到底呼べない。「これじゃあただの田んぼだな」と大内さんはこぼす。
リンクの歴史は30年以上。時には一部しか凍らずにエリアを限定して開放したり、1週間しかオープンできなかったりしたことはあったが、全面が凍らないのは初めてという。
田んぼリンクは、山木屋の寒冷な気候が生み出す珍しい天然のリンク。しかし、今年は暖冬の影響で雪が少なく地面の温度が下がらないことで、氷が張りにくい状態に。
今月中旬には、氷が厚くなっている部分もあったが、その後は気温が高い日が続き、ほとんど解けてしまったという。
大内さんは暖冬の影響を見越して、リンクの一部オープンを想定。スケート靴が汚れないように土手にマットを引くなどオープンに向けた準備を進めてきた。
だが「現状は赤信号」と大内さん。そう感じさせたのは、春を告げる福寿草の開花だ。例年はリンクの営業を終える2月下旬に福寿草の開花を確認、営業の終了を実感する。「オープンすらしていないのにこの花(福寿草)を見るとはな」
「自然のなりゆきだからしょうがないこと」と自らに言い聞かせる大内さん。それでも、1日に3回は自宅近くのリンクを訪れては、こう願っている。「早く凍らないかな」
Yahoo!ニュースより引用 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200131-00010010-minyu-l07