脱毛サロンでは過去3番目の大型倒産、債権者約4万6000人、女性専用脱毛サロン「シースリー」を全国展開していたビューティースリーが破産

 (株)ビューティースリー(TDB企業コード:989719972、資本金300万円、東京都江東区富岡1-13-6、代表田向隆行氏)は、9月25日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は島田敏雄弁護士(東京都中央区銀座3-13-19、LM法律事務所)。

 当社は、2007年(平成19年)8月に設立された脱毛サロン経営業者。女性専用脱毛サロン「シースリー」を東京、神奈川、埼玉など関東圏を中心に全国に63店舗展開し、無料カウンセリングのほか、24時間オンライン予約可能で、ゴージャスな雰囲気の個室を完備していることなどを強みに事業を拡大。近年はテレビCMやWeb広告、ホームページによる集客を行うほか、地方主要都市へ積極的に出店し顧客を獲得し、2019年7月期には年収入高約22億円を計上していた。

本店ビル2階で「シースリーTOKYOプレミアム店」を運営していた

 しかし、多額の広告宣伝費が発生し、店舗数の大幅な拡大に伴い従業員の給与など固定費も増加、回数無制限で利用できる通い放題プランにより既存顧客が増える一方で新規顧客は減少していた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で全店舗休業を余儀なくされ、事業環境は大幅に悪化。積極的な出店や本店移転、研修センターの拡充にともなう負担が重く債務超過に陥るなか、苦しい資金繰りを余儀なくされていた。この間、同業他社との競合も厳しさを増すなか、今年8月に一部店舗を別会社に譲渡していた。

 負債は債権者約4万6000名に対し約80億円(債権調査未了)。エステサロンの倒産では、過去3番目の負債規模。
 なお、今後の方針については会社側HPの専用サイト、破産管財ホームページ(https://beauty3-kanzai.jp/)に掲載されている。

2023.09.28