卒業式、入学式の延期・中止相次ぐ 新型コロナ感染拡大で

新型コロナウイルスの感染拡大でイベントの中止が相次ぐ中、その範囲が卒業式や入学式に及び始めている。

 近畿大(大阪府)は25日、3月の卒業式と4月の入学式を中止すると発表した。入学式は、音楽プロデューサーのつんく♂氏が演出して約1万5000人が参加する見込みだったが、十分な感染症対策ができないと判断した。学長の式辞や来賓の祝辞などはインターネット配信を予定している。付属学校や併設校の九州短期大(福岡県飯塚市)や7府県にある小中高などでも卒業式(一部は既に実施)と入学式を全て中止する。

 国際教養大(秋田市)は25日、今春の卒業式と入学式の延期を発表した。開催日程は決まっていない。学生は全員が1年間海外留学をするが、学内で感染が広がれば看板プログラムである海外の提携大との交換留学制度の維持が難しくなるためとしている。学生の半数を留学生が占める立命館アジア太平洋大(大分県)も3月の卒業式と4月の入学式を中止し、別日程での開催を検討する。

 東邦大(東京都)は幕張メッセ(千葉市)で3月15日に全5学部合同で卒業式を行う予定だったが、中止し、各学部・学科での卒業証書授与式に変更する。都築学園グループは、運営する第一薬科大(福岡市)や日本薬科大(埼玉県)など6大学や高校、専門学校、幼稚園など33校・園の卒業式を中止する。

 小中学校でも時間短縮などの動きが出ている。北海道教委は25日、学校や幼稚園などの卒園・卒業式について時間の短縮や出席者の制限などを求める文書を市町村教委などに出した。熊本市教委は在校生や来賓の卒業式への参加を認めないとする文書を市立小中学校・高校などに出した。感染に伴う休校期間と開催日が重なった場合は中止にする。

 文部科学省は、学校内で感染者が出た場合、自治体の判断で、感染者がいない他校についても臨時休校を検討するよう都道府県教委に要請する。萩生田光一文科相は25日の閣議後記者会見で「複数の感染者が出た場合、一つの市、町の学校を休みにすることを選択肢に入れてほしい」と述べた。

Yahoo!ニュースより引用 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200225-00000093-mai-soci