趣味の雑誌『Lightning』『RIDERS CLUB』『PEAKS』などを 出版していたエイ出版社が民事再生

(株)エイ出版社(TDB企業コード:982510071、資本金1億円、東京都世田谷区玉川台2-13-2、代表角謙二氏)は、2月9日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日、保全・監督命令を受けた。
 
 申請代理人は村上義弘弁護士(東京都港区虎ノ門2-3-20、桜川綜合法律事務所、電話03-5501-7160)ほか7名。監督委員は笠井直人弁護士(東京都中央区銀座3-11-18、笠井総合法律事務所、電話03-3546-2033)。
 
 当社は、1973年(昭和48年)10月に設立された出版社。バイク、自転車、釣り、写真、サーフィン、ゴルフ、旅などアウトドア系の趣味やライフスタイルをテーマにした雑誌・書籍などを出版していた。主な月刊誌では、ライフスタイルマガジン『Lightning』のほか、バイク総合誌『RIDERS CLUB』、アウトドア・登山誌『PEAKS』、また、季刊誌ではサーフィン情報誌『NALU』、湘南や世田谷などのエリアライフスタイル紹介誌『湘南スタイル』『世田谷ライフ』など、2020年3月期において、雑誌176点、ムック249点、書籍30点、フリーペーパー4点、合計459点を出版していた。同業他社にはない、幅広い分野の専門誌を扱っていたことに加え、専門知識を有した社員によりコンテンツの大半を内製化するなど、各分野のマニアやコアなファンの要望も充足させるクオリティの高い誌面づくりに定評があった。
 雑誌・書籍事業のほかにも、広告事業や販促用パンフレット、カタログ、ウェブサイトなどの制作請負事業、さらには、自社の雑誌で提案するライフスタイルに合わせ、飲食店事業や住宅建築設計事業、ゴルフ事業、ガレージ事業などを幅広く展開し、2017年3月期には年売上高約102億300万円を計上していた。

 しかし、近年は出版不況のあおりを受けて、主力の出版事業の低迷に加え、その他事業の落ち込みにより、2020年3月期の年売上高は約55億円に減少。3期連続赤字となるなど財務内容も悪化し、苦戦を強いられていた。この間、新刊の発行点数や部数の縮小に加え、一部雑誌の出版権や社有不動産の売却、またゴルフショップや飲食店など不採算店舗の閉鎖を進めていた。また、2021年に入り、他社への住宅建築設計事業の売却のほか、一部出版事業と子会社の全事業を譲渡するなど経営改善に努めたものの、新型コロナウイルスの影響で広告収入が減少したほか出版計画にも狂いが生じ、支えきれず自主再建を断念、法的手続きにより再建を目指すこととなった。

 負債は債権者約712名に対し約57億8800万円。
 なお、『PEAKS』『NALU』ほか、いくつかの出版物は譲渡を受けた別会社によって出版が継続されている。

Yahoo!ニュースより
https://news.yahoo.co.jp/articles/f333f717a3ae1303f9262a750d871dc9811c25cf

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