丸刈り押しつけず…福岡少年院「スポーツ刈り」OKに

 福岡少年院(福岡市南区)は今月から、一律丸刈りにする運用をやめ、スポーツ刈りも選べるようにした。丸刈りの強制で自己否定を強め、矯正教育に集中できない少年がいたのが理由。法務省によると、短期少年院(入院期間半年以内)の中にはスポーツ刈りを認める施設もあるが、福岡のような一般的な少年院(同約1年)では珍しいという。

 法務省の訓令は、各少年院の院長が丸刈りかスポーツ刈りかを選ぶよう定める。ただ、「丸刈りは反省の象徴という考え方」(矯正関係者)や、髪を染めている少年がいることから丸刈りが定着している。

 福岡少年院は入院から8カ月ごろまでは一律丸刈りとしてきたが、「気落ちして矯正教育の導入部分でつまずく子もいた」(少年院幹部)という。退院3カ月前には、院外の福祉施設に実習に行ったり、就職の面接を受けたりするため、スポーツ刈りを認めていた。

 運用を変えた2日、散髪した5人全員がスポーツ刈りを選んだ。中島学院長は「矯正施設も従来のやり方を見直すことは大切。甘やかしと受け取られないよう、更生への動機づけに結びつけていく」と強調した。

 九州大大学院法学研究院の武内謙治教授(少年法)は「貧困や虐待などから生き方を選べなかった子もいる。髪形に選択肢を与えることは子どもの権利の観点からも一歩前進だ。そもそも丸刈りにすれば反省するという考え方に合理的な根拠はない」と話した。 

Yahoo!ニュースより
https://news.yahoo.co.jp/articles/95e14686dbf72ab6916a9467ec3d5e1883c312ff

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