高2自殺問題 4年たっても平行線 息子の命日前に献花、両親「申し訳ない」

 長崎市の私立海星高2年の男子生徒=当時(16)=が2017年に自殺した問題で、20日の命日を前に両親は18日、生徒が亡くなった市内の現場を訪れて献花した。これまで第三者委員会の報告書は自殺を「いじめが主たる要因」と結論づけたが、同校は今なお受け入れておらず、長崎新聞社の直近の取材にも「不十分な報告書」と改めて主張。遺族は憤りをあらわにした。

 いつも母の日にカーネーションを贈ってくれたという。両親はそんな優しくて、明るい性格だった息子に似合うピンク色の花を選び、現場に手向けた。母親(49)は「ここに足を踏み入れるとつらくなる。でも、息子には『来たよ』と声を掛けた」と語った。

 父親(53)は「4年たっても学校とは平行線のまま。解決せず、息子に申し訳ない」と肩を落とす。同校には「いじめが自殺の原因と認め、反省すべき点は反省を」と重ねて求めた。

 一方、同校は3月末、代理人弁護士同席で取材に応じた。18年11月にまとまった第三者委の報告書について「理解できない点があり、不十分な報告書。委員の説明や資料開示がないと受け入れられない」と強調。当時の在校生ヒアリングで得た具体的な証言や結論を導き出した根拠について、第三者委の説明が必要との見解を示した。

 実際、同校は資料開示と報告書への説明を第三者委に求める調停を長崎簡裁に申し立てたが、20年2月に不成立。今年1月にも委員5人に同様の申し入れをしたが、返答はないという。

 同校の主張に対し父親は「これを許せば、第三者委は設置者の都合や意向に沿った形での報告書しか出せなくなってしまう。前例にしてはいけない」と反発。母親は「(自殺の原因が)いじめだったと認めないのをいまだに第三者委のせいにしている。黙っているとそれを許すことになる。可能なら委員の皆さんにも声を上げてほしい」と求めた。

Yahoo!ニュースより
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae3a55c05fe565cd8ac583c34f8298237b4115c7

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