社会的養護経験「ケアリーバー」8割が中高卒 大学など進学は1割

 虐待などのため親元で暮らせず、児童養護施設や里親家庭など社会的養護を受けた経験がある人の最終学歴は、中学卒・高校卒が8割を占める一方、大学や短大、専門学校などを卒業したのは1割強にとどまった。30日に厚生労働省が発表した、社会的養護経験者(ケアリーバー)の調査で判明した。厚労省が施設などを出た後の具体的な状況を調査したのは初めてで、教育の機会を得にくいことや苦しい暮らしぶりの実態が浮かび上がった。

 調査対象は2015年4月~20年3月に、中学卒業以降で児童養護施設などの施設への入所や、里親委託の措置が解除された2万690人。うち2980人から回答を得た(回答率14・4%)。年齢は昨年11月時点で15歳~28歳以上で、18~24歳が9割を占めている。

 退所直後の進路は、就職・就労が53・5%だったのに対し、進学・通学は36・3%だった。調査時点の状況は「働いている」が71%、「学校に通っている」が23%だった。「働いている」人のうち、正社員は51・8%。学校に通っている人以外に最終学歴を聞いた結果、約8割が中学・高校(全日制と定時制・通信制)卒業で、4年制大学2%、短大・専門学校は10・6%にとどまった。文部科学省によると、20年度の大学・短大などの高等教育進学率は8割以上で、社会的養護出身者の進学率が際だって低いことが分かる。

Yahoo!ニュースより
https://news.yahoo.co.jp/articles/bf1e22a478db1725ad53f7209806e608db329ad7

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