猛暑や雨不足で生育不良、ニンジンやネギなど野菜が高騰…北海道や東北産が目立つ

 夏以降の猛暑や雨不足の影響による生育不良で、野菜の価格が高騰している。農林水産省が26日発表した9月の食品価格動向調査(18~20日、全国平均)によると、調査対象の野菜8品目の小売価格(1キロ・グラムあたり、税込み)はニンジン、トマト、ネギなど7品目が平年を2~45%上回った。北海道や東北地方が産地の野菜で高騰が目立っている。

 調査によると、ニンジンは平年比45%高い625円、ネギは23%高い1021円などとなった。一方、群馬県が主な産地のキャベツは11%安い164円で、産地や品目によって安値の野菜も出回っている。

 卸売価格も平年より3割以上高い野菜が多い。東京都中央卸売市場では9月上旬以降、ニンジンの1キロ・グラムあたりの卸売価格が平年を7割上回る状況が続いている。ダイコンやトマトは平年より5割を超えて高い日があり、ネギやピーマンも3割以上値上がりしている。

 東京都足立区のスーパー「生鮮市場さんよう」では、北海道産のダイコンの2Lサイズは平年より100円高い1本約300円、長ネギ1束は100円以上高い約210円で販売している。今後、流通量の多い関東地方が産地の野菜が市場に出回れば価格も下がる見通しだが、新妻洋三社長は「千葉県産のニンジンなど、猛暑や少雨の影響で生育が遅れているものもある」と説明する。